『ユニオンスクゥエアの線』
黄ばんでしまった当時(1996年10月6日)の新聞
1984年 油彩 162センチ×194センチ
『ユニオンスクゥエアの線』
― 佐野 ぬい ―
「空や海の色といいたいけれど、本当は存在しない抽象的な色、心理的な色ですよね、
青は。私は自然とは反対の方へ行きたい、もっと人間的というか人間の生み出した美
というものにひかれますから、青が使いやすい。都市空間が好きだったんですね。弘前
から東京へ出てきたのも、パリに近いと思ったから。赤い靴の女の子みたいに、横浜あ
たりから連れてってもらおうとなんて思っていました。でも絵としてはアメリカの都市の機
能美のようなものがいいですね。人工的なものの配置がとてもうまくいっていて、そのま
まぴたりと絵になる。もの珍しくてこちらも気分よく走り回る。暗い気持ちでは描けません。
絵なんてそんな深刻なものじゃないんですから。だからこれは好奇心をもって走り回って
いる絵、ですね。」
わたしはレトロ好きである。
でもぬい先生と同じように正反対の都市が好きだ。
けして完全自然派志向ではない
「人間の生み出した」ものが好きなのだ
「人間好き」なのである
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